寒いせいか最近どうもだるくて疲れやすいので、以前も飲んでいた養命酒を買おうか迷っている。
しかし在宅メインとはいえ、就業前に酒気のものを飲むのはありなのか?と思い『朝 養命酒』など検索していたらこんなページを発見した。
「デキる」「オトナ」というカタカナ表記に若干の古めかしさを感じるが、いったいどういう層がターゲットなんだ?と思い記事を読み進める。
「なぜ、トップの男に選ばれるのか?」って言うから、てっきりどこかの社長みたいな実際の愛用者へのインタビューかと思ってたらなんと架空の男である。
月曜日と火曜日のデキる男を見るに、どうやら朝飲んでもOKのようだ。これは助かる。
水曜日の男は会社のデスクに養命酒を置いている。ヤバい人である。百歩譲って田舎の中小企業のワンマン社長かなんかで社長室のデスクに置いてあるならまだわかる。
木曜日。男は筋トレをしているが、時刻が17:30で場所は自宅のようなのだが、この日の彼はテレワークなのだろうか。「デキる男」っていうとなんか高級ジムでマシンで筋トレしていそうなのだが。
『運動後、1時間以内の食事が筋肉量を増やすポイント』って書いてあるが私は夕食後に筋トレしてたな。だめなんか、これ。
土曜日は海辺の散歩。いいなぁ。葉山とか鎌倉とか茅ヶ崎あたりにお住まいなのだろうか。
日曜日は妙に若く見える奥さんと妙に生活感のないキッチンで料理をしている。背後にさりげなく養命酒が写り込んでいるのがいい。でもなんで箱なんだろう。あ、目立つようにか。
もちろん、知名度は抜群で、効能についてもSNSで熱心に勧める人を見かけたこともあるし、それをきっかけに飲み始める人もいることから、ブランディングは十分に確立されているだろう。(ロングセラー商品だが飲んだことのない人が、SNSをきっかけに試し始めるという点で、ネスレのミロに似ている。)
ここまで振り返ってみて、若い世代への障壁となるとすると「箱とボトルのデザイン」じゃないだろうか。
ドイツのハーブリキュール・イエーガーマイスターを飲んでいたことがあるが、これはボトルデザインがおしゃれで、キッチンカウンターに置いていてもサマになる。
一方、養命酒を置くと一気に「おばあちゃんち」になってしまう。
先程のデキる男の日曜日の写真を見るとよくわかる。あの強烈な「赤」がすべてのインテリアを凌駕している。ためしに無印とか代官山蔦屋とかに置いてみて欲しい。
いまのデザインを変えると、今度はメイン客層の高齢者が店で見つけられなくなりそうだしなぁ。同じ養命酒ブランドでも「夜のやすらぎ ハーブの恵み」なんかはかなり良いデザインなんだけどなぁ。
と養命酒のサイトを巡っていたらなんとクラフトジンも製造しているらしい。しかもデザインもミニマルでかっこいいではないか。こうなってくると、薬用酒という性質上、あえてあのデザインのままなのかもしれない、となんとなく思った。
デザイン以外で言うと、あのボトルを持ち上げてちっこい付属のプラカップに注ぐのが意外に大変なのだ。お年寄りはどうしてるんだろう。結構重いのだが。そういえば資生堂のドルックスシリーズがガラスボトルからプラボトルになったっけ。養命酒もいつか軽量化されたりするのだろうか。