いーむの日記

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【映画メモ】名作がわからない(『道』と『第三の男』)

連休中にAmazonプライムで名作と呼ばれる映画を鑑賞した。

しかしどちらも「わからない」となったのでメモしておく。

 

1)『道』

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名作の宿命として、見る前から大まかなストーリーは分かって見始めた。が、どうにもこうにももやもやしている。

ジェルソミーナが痛ましい

 とにもかくにもこれに尽きる。トマト植えたりラッパ吹こうとしたり自我を持とうとすると必ずザンパノにその芽を摘み取られる。しょっぱなから芸をしこむのに木の枝で足叩かれたり、かわいそうで見ていられない。そしてザンパノが粗野すぎて無理。吹き替えだという声質もちょっと怖い。

 いろんなレビューを見ると「純粋な愛」などと書いているが果たしてそうか? ラスト、ジェルソミーナの死を知ったザンパノが海辺で泣くシーンも「あんなに邪険にしておいて今更泣くのか?」という気持ちが拭えず。だったら一緒にいる間にもっと大事にしとけよ!という気持ちでいっぱいになる。これは男性が好きな映画なんじゃないだろうか。どんな扱いをしても自分についてきてくれる女性。あーもやもやする。

一方で、これはキリスト教が身体の中に入っていないと本当には理解できない映画なのでは?とも思う。陽気な綱渡り芸人のイル・マットの魅力だけで最後まで見られたようなもの。ただし音楽は素晴らしい。

そしてどうやら私はフェリーニとは相性悪いんじゃないかと思う。まだ『道』と『8 1/2』しか見てないんだけど。

 

2)『第三の男』

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必ずジャケット写真になってるあの暗闇からのニヤッとした男、あれ主役じゃなかったんか!オーソン・ウェルズって面白い顔してるな。童顔のようでふてぶてしくてとんでもなく冷酷そうでもあり。私が子供の頃は『家出のドリッピー』という英語教材の広告がどの雑誌にも掲載されていて、そこに出演しているおっさん、という印象だった。ただし年老いていてもあのただものじゃない眼光は健在だったが。

こちらは『道』よりはすんなり見られたがどうしてももやもやが残る点が以下2つ。

・それでいいのか、アンナ

 いや、ハリー・ライムのことを愛していたらしいのはわかる。わかるんだが、ハリ-のやっている悪事って、知ったらどんなに愛していてもドン引きレベルじゃないですか?未練とか木っ端微塵レベルだと思うんだけど。

・これってフィルム・ノワールだよね?音楽の謎

 某ビール会社のCMが浮かんでくるのにはまいるが、そもそもこの音楽の明るいムードとこの映画のテイストって合ってなくないですか?なぜこのメロディなの?謎。

 

◆なぜ名作と呼ばれる映画にピンとこなかったのか?

年代が古いせいかとも思ったが、『ローマの休日』が1953年で『道』とそんなに変わらんのよね。となるとやはり単に相性の問題か。

あとは「名作」と呼ばれているものは「公開当時の価値観」に大きく起因しているだろうから、現在の価値観に沿ってみるとやはり相容れない、という感想になるのは致し方ないのだとも思う。そういうものをとっぱらって鑑賞できればベストなのだけど、なかなかそうもいかないんだよなぁ。

自分でもどうかと思うが、大人になると「うーん」と思ってしまう映画の描写のひとつに『市井の人が巻き込まれるチェイスシーン』がある。よくあるでしょう。『007』とかでボンドが敵を追いかけていくシーンで市場とかを突っ切っていくのが。あれで屋台とか破壊していくのがもう見ていられない。そのおじさんの生活の糧なんだぞ!と思って一瞬だが胸が痛んでしまう。

ただし『007ゴールデンアイ』でボンドが戦車に乗って飲料メーカーのトラックを破壊するシーンがあったと思うが、それは大丈夫なのだ。一般人と企業の差なのだろうか。ビル破壊とか無人の車破壊はなんともないが、一般市民が巻き込まれるのがだめなのかもしれない。ちなみにジョン・ウィックシリーズでも地下鉄?車内でのバトルとか始まると「危ないだろ!」と一瞬思ってしまう。(すぐにアクションに没頭できるのだが)

 

映画鑑賞に致命的な感覚だとは自覚している。