【映画メモ】『地獄の黙示録』にまつわる本・映画・音楽

あらすじ

ベトナム戦争が激化するなか、アメリカ陸軍のウィラード大尉は特殊任務を命じられる。それはカンボジア奥地のジャングルで、軍規を無視して自らの王国を築いているカーツ大佐を暗殺する指令だった。ウィラードは部下と共に哨戒艇で川をさかのぼるが…。(Filmarksより)

◆視聴作品

 地獄の黙示録 ファイナル・カット(字幕版) / Amazonプライム


www.youtube.com

 

◆きっかけ

 1)開高健「輝ける闇」を読了したこと

 2)YouTubeで下記を見たこと


www.youtube.com

 

<感想メモ>

◆バージョンが多すぎる

Amazonプライムで検索したら3つもバージョンがあってしばし迷う。とりあえず最新の「ファイナル・カット」を選択。とはいえラストもそれぞれ違うらしいし、カットされてるシーンも見たいし、いずれ全部見る羽目になりそうな予感。

  1.  地獄の黙示録 ファイナル・カット(字幕版)(2020)3時間1分 ⇐これ
  2.  地獄の黙示録 特別完全版(字幕版)(2002)3時間16分
  3.  地獄の黙示録(字幕版)(1979)2時間27分

 

◆長い

 前半はぐいぐい見せるんだけど、フランス人プランテーションのあたりでダレる。当時の公開Verは確かここ丸々カットだったんだっけ。マーロン・ブランドのシーンもちょっと拍子抜け。(思わせぶりすぎるというか何というかセルフパロディっぽくなってない?)

 

◆名優ロバート・デュヴァルの怪演

 実際の軍人にモデルがいたそうだが、この人(キルゴア中佐)が出てくるとぐっと画面が活気づく。私は『ゴッド・ファーザー』での知的なトム・ヘイゲンが大好きなので、最初はぎょっとしたが、見ていくうちにどんどん惹きつけられた。部下が砲弾音に伏せているのにキルゴアだけは立ちっぱなしで傷一つ追わず、我が道を行く。出演時間は少ないのに圧倒的存在感。助演男優賞でオスカー受賞すべきだったと思う。

 

◆その他の俳優たち

 ウィラード大尉(マーティン・シーン)の「汗」が印象深い。動いていない静止状態であんなに汗が吹き出している演技シーンは初めて見たように思う。船の上で書類に目を通しているだけで顔いっぱいに汗が吹き出ており、それが蒸し暑さを強烈に象徴している。

 クリーン(ローレンス・フィッシュバーン)のあまりのあどけなさ、幼さに胸がつまる。実際のベトナム戦争に派兵されたアメリカ兵の平均年齢は19歳ぐらいだとか。まだ少年でしかない彼の姿にこの戦争の無謀さを見る。

その他、『現場の困ったさん』ツートップのマーロン・ブランドデニス・ホッパーのふたりの演技はちょっとオーバーアクトのような気もするが、見ごたえはあり。

 

◆音楽

 ワーグナーワルキューレの騎行はもちろん圧巻だが、ザ・ドアーズの「The End」はこの夏の私のテーマ曲になった。暑さに気だるさを感じる朝、すかさずこの曲を聞けばウィラード大尉の気分になれる。

 

<その他参考資料>

・ハート・オブ・ダークネス コッポラの黙示録

地獄の黙示録撮影全記録 (小学館文庫)

 コッポラ監督の妻エレノア・コッポラによる現場ドキュメンタリーと撮影記録。本編を見たあとに目を通すと、いかに現場が大変な状況だったかがわかる。(台風で吹っ飛ぶセット、倒れる主演俳優、進まない撮影、のびのびになっていくスケジュール・・・)監督の子どもたちが撮影現場(フィリピン)に帯同し、転校までしているのには驚いた。エレノアさんも「表現したい人」だったのだと思うが、監督のあまりの仕事のスケールの大きさにサポートに回るしかなかったのだなぁとしみじみする。

 

 

 

ベトナム戦争 -兵士が見た泥沼化の真実-(Amazonプライム

忘却の危機にさらされているベトナム戦争。兵士たちは何と戦い、何を得て、そして何を失ったのか?退役軍人の証言を元に、1964年当初の大規模軍隊増強から1975年のサイゴン崩壊までの時期にフォーカスする。兵士たちの体験談と記録映像が紡ぐ、壮絶な戦場のすべてを目撃せよ!(Amazonより)

 全6話のドキュメンタリー。凄惨な場面もノーカットのため見るのが辛くなるシーンもあるが、その分ベトナム戦争の始まりから終結までを学ぶには最適の一本。

 

◆原案となった作品 『闇の奥』ジョゼフ・コンラッド

 原案の小説の舞台はアフリカのコンゴ。未読なので読了したら感想を改めて書きたい。

久々に「映画を観たなー!!」という濃厚な満足感が味わえる映画だった。この蒸し暑さを味わえたので、夏に観て良かった。