いーむの日記

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「テルハラは若者のわがままだ!」と決めつけて良いのか?

『テルハラ』という言葉があるらしい。

toyokeizai.net

ネット上では「なんでもかんでもハラスメントにするな」「電話対応も大事な業務」という声が多く、若手社員のひ弱さを糾弾する声が多くあったように見受けられる。

だが本当にそうだろうか?

私が新入社員だった頃(90年代後半)はこんな電話対応が本当に辛かった。

◆代表電話

これってなんか意味ある?全部部署直通電話にできないの?社員数名とかならいいけど、自分の所属していない部署のまったくわからない電話に出るのって無駄じゃない?と思うのは少数派なんだろうか。

しかも昨今の若者は固定電話に馴染みの薄い世代。苦手意識があって当然だし、もう代表電話にみんなで出るって時代の方がおかしいのでは?

◆オレだよ!と名乗る社長

小さい会社に勤務していた頃、社長と部長が「オレ」と名乗るタイプで、声がすごく似ていて本当にわからなかった。まして入ってばかりの頃にわかるわけないだろう。いま思い出してもイライラする。

◆訛っていて聞き取り不能

とある地方都市のお客様がいて、電話での聞き取りが本当に困難だった。当時はまだメールが普及していなくて本当に苦労した。方言を軽んじているわけではなく、単純に意思の疎通ができないし、齟齬が出ることが怖かった。ゆっくり聞き直したところでどうしようもないし。

◆電話当番

昼休憩時間に、女性社員だけ電話当番をさせられていた。これは業務だから労基法違反だろう。お昼くらいゆっくりさせろ。

 

新卒で電話対応が本当に辛くて、その後メールが中心の業務にスライドしたとき、自分が「耳からの情報理解がとても苦手」であることに気づいた。テキストベースならすんなり理解できるのだ。こういう人、今ならきっとたくさんいると思う。

仕事の場合は日程とか価格とか数字を含むものが多いので、絶対テキストでないと「言った言わない」にならない?そういう面でも電話の良さが未だにわからない。(緊急性という以外に何?)

それに代表電話の受電って若者(と女性社員)がやらされがち。理不尽。「気付いた人がやる」っていう仕組みは個人的に本当に良くないと思う。「気づいてしまう人」に絶対しわ寄せが来るから。

そんな地獄の新入社員時代を過ごしてきて、現在は連絡のほぼすべてがSlack利用という仕事をしている。あんなに苦しんだのはなんだったのか!というほど快適である。

同じように電話苦手族にはベンチャー企業お勧め。営業職などは電話するだろうけど、それ以外の職種なら電話対応ゼロも可能だと思う。