以前もこのような記事を書いたのだった。
最近、我が家でまた話題になっている「ここが変だよ・ガラスの仮面」について書いておこうと思う。手元に原作がないのでうろ覚えだが。
舞台あらし!?そんな……
劇団「栄進座」率いる原田菊子先生が「月影千草が見込んだ少女なら」と北島マヤに目をつけ、舞台に出たいと訴えるマヤに「椅子を使った喜怒哀楽」という演技テストを課す。倒れた椅子に座ってみろ、と無茶振りをしてマヤの舞台度胸を試す。無事にテストに通ったマヤは舞台が進むにつれ観客の視線を集める存在感を見せる。
「あの子いけますよ!」と意気上がる演出家(?)に「あの子を使うのはこれで最後にします」と沈痛な面持ちで語る原田先生。「なぜですか!あの子を推したのは原田先生じゃないですか!」と問う演出家に対して「あの子には『舞台あらし』という運命があるんですよ……」という名シーン。
つまりマヤが目立ちすぎる、というずば抜けた才能であること、そしてそれが舞台人として諸刃の剣であることを見抜く、という重要なシーンなのだがここからがおかしい。演出家らしき男性が「舞台あらし…そんな…」とおののきながら次のコマで「舞台あらしってなんですか?」とトボけたことを問うているのだ。どういうことだ。
ちなみに「栄進座は次の舞台からはマヤを使わないそうです」と聞いた月影先生が「そう。それでこそ原田菊子だわ」と言うシーンも良いが、月影先生のお見舞いに来た原田菊子が「あの小さな少女ひとりに栄進座が振り回されるのはごめんだわ」と言うと月影先生が「いつか世間はあの子を認めないわけにはいかなくなる…!」と確信をもって告げるシーンが最高なんだなぁ……。
では歌子さんの票でヘレンが決まるというわけですの!?
舞台「奇跡の人」のヘレン役最終選考に残った北島マヤと姫川亜弓。ふたりはまったく異なったアプローチながらいずれも審査員をうならせる演技を見せる。審査員の票はまっぷたつ。票を開封していくとマヤと亜弓が同票であることが判明。そこで冒頭のセリフである。姫川歌子がまだ票を投じていないのになんで開票してるんだよ!
「娘に投票するのに何を迷うことがある」とじりじりしている演出家・小野寺の小物っぷりと堂々と二名の名前を挙げる歌子がかっこいい。「母親だから選んだとしたら彼女は一生私を許さないでしょう」みたいなことも言ってたな。
みんな歌子くんの芝居にあわせてくれ!
同じく舞台「奇跡の人」の初日。マヤの本気にベテラン名女優・姫川歌子が台本をガン無視したアドリブ芝居を見せる。その際に他の出演者に小野寺がかける言葉がこれ。いや、綿密に稽古してきた他の役者の苦労はどうなるんだよ……。これはきついと思う。結果、お手本通りの芝居をした姫川亜弓に打ち勝ち、アカデミー芸術祭助演女優賞を受賞した北島マヤ。他人が受賞しているのに「おめでとうママ」と血筋の良さを見せつけ、その場で「紅天女候補」として宣言される姫川亜弓。さすが自己演出の鬼である。しかしここまで自分にスポットライトを集めることに長けているのに、最近の亜弓はマヤの前では常に敗北感にまみれているので、昔の誇り高い姿を見せて欲しい。
まだまだ語れる「ガラスの仮面」、本編はいつ進むのかな……。